今回は、「英語」についてお話しします。英語は、センター試験では、発音・アクセント、文法、会話、文脈理解、データの読み取り、解説文、物語文と英語全般からの出題でしたが、共通テストになって読解が中心になりました。もともとは英検などの民間の試験の結果も利用する予定でしたが、結局これは実施されませんでした。ということで、民間のテストが採用されなかったので共通テストの英語の比重が当初の予定よりも実質的に高くなった、ということですね。
《時間内に全問解ける?》
センター試験の時から英語の一番のポイントは時間内に終われるかどうかということでした。英語自体の難度は決して高くはないのですが、とにかく量が多い!その量を時間内にこなせるかどうか、ということが課題なんですね。
まずは、センター試験と共通テストの総単語数について確認してみましょう。
センター試験 | 4,200-4,300words |
共通テスト一年目(2021年) | 5,381words |
共通テスト二年目(2022年) | 5,850words |
共通テスト三年目(2023年) | 6,014words |
ご覧いただいている通り、センター試験に比べると共通テストは1,000 words以上増加し、昨年はついに6,000 wordsを突破してしまいました。みなさんは、これだけの語数のテストを80分でやり終えなければならないのです。
仮に6,000 wordsとして、1分間に150 words読めるなら、読んでいる時間は、単純に考えて6,000 ÷ 150 = 40 つまり40分かけて文章を読むことになり、残りの40分で問題を解くことになります。200 words読めたらどうでしょう。読んでいる時間は30分に短縮され、問題を解くのに50分使えることになります。ずいぶん余裕が出来ますね。
《正確に読めなければ無意味》
もちろん、英語の早読み競争をしているわけではありませんから、内容を正確に把握して正解を導けなければ意味はありませんね。そのためには、問題としては出題されませんが、正確な文法・語法の力や構文力が要求されます―このことは私大や国公立大の2次試験では、いっそう顕著です。共通テストには文法問題が出ないので、「文法は勉強しなくてもよい」と言っている先生もいるといった話も聞きましたが、これはまったく間違ったアドヴァイスと言わざるを得ませんね。
《受験生の大きな壁-英作文》
国公立大学2次試験では、英作文が課されるところが多くありますが、これが受験生のとっては大きく分厚い壁ですね。英語自体の正確な知識だけではなく、英語と日本語の発想の違いまで把握しておかなければなりません。
《高1から受検を目指して》
さらに、これにリスニングが加わりますね(リスニングはいずれまたお話しします)。やらなければならないことが山積しています。やはり、高3からスタートとなるよりは高1・高2のころから少しずつでも大学受験を意識しながら勉強を進めていきましょう。