結果を変える直前期の勉強法(1)
大学受験生の皆様、共通テストお疲れさまでした。
思うような結果が出た方、なかなかうまくいかなかった方、いろいろいらっしゃるかと思います。
でも全員が等しく気をつけないといけないことが一つあります。
それは受験校の傾向対策です。
これひとつで、皆さんの合否が大きく左右されるので、是非とも工夫を凝らしてください。
ただ、単に傾向対策と言っても置かれた状況によってやり方が変わります。
いかにパターン別に取り組み方を見ていきましょう。
一週間後に受験する場合
まずはあまり準備時間がない場合から。
人によっては何校も受けることもあります。
きっと過去問を手に取ってやってみることでしょう。
時間がないので、知らぬ間にちょっと焦っているかもしれません。
さて、その時あなたは受験校の過去問を何年分解くのかを意識しているでしょうか?
このとき、受験生は二つのことを把握しておく必要があります。
ひとつはやるべき課題、ひとつは時間です。
あなたは受験校の傾向対策に何時間を使えますか。あと、なにをどれだけやりますか。
これをはっきりさせておくことで、随分落ち着くはずです。
一般に一教科当たりの試験時間は60~90分です。
これが通常4教科あるわけで、一年分を解くのに4時間から6時間かかることになります。
できれば最低でも三年分はやりましょう。
過去問三年分の意味
今から受けようとする受験校の問題が世間的に「やさしい」とか「難しい」とか言われているとします。
これは、皆さんがその大学にうかりやすいかどうかの目安には必ずしもなってくれません。
相性があるからです。
皆さんには基礎学力があります。
この基礎学力が、そのまま受験校の問題に得点として反映されることはありません。
私立大学医学部であれば、どこも個性的な問題を出してきますし、一般の私立大学でも事情は同じです。
皆さんの力を十分に発揮するには、過去問によくなれておく必要があるのです。
一回目はひょっとしたら時間が足りないかもしれません。
大問題ですね。
二回目はどうにか時間が間に合うかもしれませんが、得点率が低いです。
由々しい事態ですね。
三回目でどうにかこうにか受験校のスタイルに慣れ、ようやく合格点を安定して取る道筋が見えてきました。
本番でもなんとかなりそうです。
単に三年分の過去問に触れるだけでも、一年分をやっただけの場合とは全く違う手ごたえが得られるはずです。
細部を観察する
ただ、過去問を通してやるだけではもったいないと思います。
せっかくやるのであれば、各教科の出題範囲や出題形式に気を配りましょう。
たとえば、「この大学は必ず数学で整数問題を出す」といったものです。
すると、事前にオーソドックスな整数問題を固めて復習しておくことが有効だとわかります。
英語であれば、「語句整序が必ず出る」なら、語句整序をやることができます。
合格するためには何も満点を取る必要はありません。
手をつけられるところからもぎ取っていけばよいのです。
あと、大事なのは過去問を年度をまたいでよく観察することです。
時間がないとは思いますが、一年分、二年分と過去問をやっていきましたら、各年度の問題を見比べてみてください。
必ず発見があるはずです。
赤本などであれば出題傾向について記述がありますので、そちらとも見比べてみてください。
きっと得点を底上げする発見があるはずです。
短い準備期間でも、できることは意外とあります。
少ない時間資源をできるだけ有効に活用していただければと思います。