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英検2級取得者数が意味するもの

今日は大阪府立高校入試のトピックについて扱っていきます。

大阪府立高校の文理科を目指していらっしゃる方はよく御存知かと思いますが、高校入試の問題にはA問題、B問題、C問題があります。

文理科をはじめとする難関校はC問題を採用しています。

C問題は大変難しいもので、合格者平均も50~60%台が普通です。

ところが、英検2級を取得していると、C問題の得点で80%、準1級を取得していると100%が与えらます。

初めて外部試験利用制度が導入された2017年から現在までの、利用者数の推移を見てみましょう。

ご覧の通り、制度の利用者数は毎年飛躍的な伸びを見せ、ついに2023年には文理科募集人数3480名に対し、約84%に当たる2939名の受験生が英検2級・準1級取得者となっています。

このことから、以下の点が重要であることがわかります。

① 英検2級を持っていないことは不利

当たり前のことを言っているように見えるかもしれませんが、少し違います。

以前は、英検2級を持っていると有利でした。なぜなら英検2級を持っていない受験生の方が多かったからです。

今は違います。英検2級を持っていない受験生の方が珍しくなってしまい、持っていなければ大変な不利になるのです。

英検2級を持っていることは、府立高校文理科進学において、最早必須条件に近いものなのです。

② 他教科の成績で合否が決まる

英検2級を取ると、一律80%の得点を与えられます。英検準1級は取得困難ですので、しばらく取得率は上がらないものと考えてよいでしょう。

すると、一般的な受験生の英語得点は80%で変わらないことになります。つまり、英語では全く差が出ないということになります。

その結果、国語・数学・社会・理科の成績で合否が決まる可能性が高まります。

いままでは上記いずれかの科目で失点しても、英語で取り返せるという戦略をとることができましたが、今後はこの方針は取れません。選択肢はせばまったのです。

大阪府立高校の文理科を目指す受験生、そしてそのような受験生を応援していらっしゃるご家族の皆様は、受験準備の際にはこうした事情を理解しておくとあわてずに済むことでしょう。